【関ジャム完全燃SHOW】日本の音楽史を変えた衝撃のデビュー曲【関ジャム完全燃SHOW】日本の音楽史を変えた衝撃のデビュー曲先日2019年10月20日、テレビ朝日系「関ジャム完全燃SHOW」では「日本の音楽史を変えた衝撃のデビュー曲!!」と題して、音楽プロデュサー3人が衝撃を受けた、日本の音楽の流れを変えたデビュー曲をピックアップして解説しました。
※本ページはアフィリエイト広告を利用しています。
日本の音楽史を変えたデビュー曲特集!!
スタジオで解説したのは、次の3人の音楽プロデュサーでした。
・寺岡呼人さん(音楽プロデュサー)
→JUN SKY WALKER(S)のベーシスト。
・松尾潔さん(音楽プロデュサー)
・Kan Sanoさん(音楽プロデュサー)
→手掛けたアーティスト:絢香・Chara・Dream Ami・持田香織など
(※記事中のアーティス名・曲名・コメント等の文章は、「関ジャム完全燃SHOW」2019年10月20日放送分より引用・要約などさせていただいております。)
日本の音楽史に衝撃を与えたデビュー曲
3人の音楽家がピックアップしたデニュー曲の前に、次の代表的なデビュー曲が紹介されました。
1983年12月
☆ストレートな歌詞で若者のカリスマに!!伝説のシンガーソングライター
●「15の夜」/尾崎豊
(作詞・作曲:尾崎豊)
思春期ならではのストレートな歌詞が衝撃。自身の実体験をもとの書かれた歌詞は同世代のリスナーから絶大な支持を集めた。CHEMISTRY・家入レオ・あいみょんなど様々なアーティスト達も影響を受けたと公言。
1996年5月
☆独特の歌詞とメロディーで話題を集めた脱力系ソング
●「アジアの純真」/PUFFY
(作詞:井上陽水 作曲:奥田民生)
独特な歌詞の世界観。2人のビッグスターによる衝撃的競作。
男女問わずカラオケの定番曲として浸透。デビュー曲以降もトータス松本や草野マサムネなどが楽曲制作に参加。
1998年5月
☆新宿系という新しいジャンルを確立 女性シンガーソングライター
●「幸福論」/椎名林檎
(作詞・作曲:椎名林檎)
個性的な歌詞と歌い方は女性ロックシンガーに衝撃を与えた。
デビュー当時から広末涼子やともさかりえなどにも楽曲提供していた。
1998年12月
☆15歳で衝撃デビュー R&Bに新風をふかせた天才少女
●「Automatic」/宇多田ヒカル
(作詞・作曲:Utada Hikaru)
まるで洋楽かのような曲と歌い方は当時の音楽シーンに大きな影響を与えた。
当時15歳の少女が作詞・作曲を手がけていた事も衝撃。
※同い年のKan Sanoさん(36歳)は、当時、相当な衝撃を受けたとのこと。
1999年9月
☆独特の世界観 広島出身の男性バンド!!
●「アポロ」/ポルノグラフィティ
(作詞:ハルイチ 作曲:ak.homma)
独特の音楽性と岡野(Vo)の美声が当時衝撃を与えた。
Official髭男dismをはじめ様々なアーティスト達が影響を受けたと公言。
プロが唸った 衝撃のデビュー曲
寺岡呼人が選んだ音楽史を変えたデビュー曲
◆1987年5月リリースの曲
【1987年 当時の状況】
→バブル期。当時の音楽シーンはプリンセスプリンセスやユニコーンなどが人気のバンドブーム真っ只中。
【POINT】
①解散後もCM曲で多数使用
②ストレートな歌詞とパンクの融合
③影響を受けたバンド多数
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
☆バンドブームの中 異彩を放ったあの4人組
●「リンダリンダ」/THE BLUE HEARTS(1987年5月リリース)
(作詞・作曲:甲本ヒロト)
【寺岡呼人コメント】
パンクロックが主体なのに、根底にはフォークやブルースっぽいところがあり、セックス・ピストルズのような本場のパンクではなく、強烈な言葉を彼らが好きなパンクロックに乗せただけというスタイルが大きく影響を与えたと思う。
松尾潔が選んだ音楽史を変えたデビュー曲
◆1996年8月リリースの曲
【1996年 当時の状況】
→90年代後半。不景気な時代。女子高生の間では、ルーズソックス・たまごっち®・プリクラなど流行した。
ちなみに・・・
1998年に、「つつみこむように・・・」/MISIA、「Automatic」/宇多田ヒカルがデビューし、そのあたりから日本にR&Bが浸透した。その2年前の1996年の楽曲。
【 POINT】
①日本のR&Bの地盤を作った
②ビジュアルの可愛さ
③女子4人組
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
☆密かにR&Bの地盤を作った女性グループ
「BODY & SOUL」/SPEED(1996年8月リリース)
(作詞・作曲:伊秩弘将)
【松尾潔コメント】
イントロに、R&Bの「記号」とも言える黒人女性のような野太い声のコーラスをフィーチャーし、その直後に爆発するR&B人気の予兆を告げていました。
その布石を実力派アーティストではなく、大人びた声質とアイドル要素を併せ持つ少女グループのデビュー曲に落とし込むことでより一層インパクトを与えた。
※松尾さんによると、今思えば、R&Bの地盤ならしはこの曲からだったのではないか、という思いでピックアップした様子。
Kan Sanoが選んだ音楽史を変えたデビュー曲
◆1975年4月リリースの曲
【1975年 当時の状況】
→70年代。フォークソングブーム。
【POINT】
①有名シンガーソングライターが所属していたバンド
②シティポップの先駆け
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
☆J-POPのコード進行を買えた衝撃のデビュー曲
「DOWN TOWN」/SUGAR BABE(1975年4月リリース)
(作詞:伊藤銀次 作曲:山下達郎)
※SUGAR BABE:山下達郎が所属していたバンド
【Kan Sanoコメント】
フォーク全盛の時期に、この楽曲の登場は衝撃的だったと思う。
当時ははっきりと分かりやすいコード進行が多かった中、少し複雑なコードを使用。
今では当たり前に使われるが、このコードを世に知らしめた第一人者だと思う。
※当時は日本で浸透していなかった「メジャーセブンス」というコードを使用
※イントロの楽器も当時衝撃的だった
→「クラビネット」:エレキギターに似た音色が特徴のキーボード。
70年代のヴィンテージのキーボードで、主にソウルやブラックミュージックで使われていた楽器。その楽器をポップスに持ち込んだ。
ちなみに、「SUGAR BABE」自体は、当時はあまり売れなかった。
80年代に「DOWN TOWN」をシンガーのEPOがカバーして、フジテレビ系「オレたちひょうきん族」のエンディングテーマに使われて印象に残った。時代を経て評価されているとも言える。
松尾潔が選んだ音楽史を変えたデビュー曲
☆シングル全てオリコン1位 ジャニーズ初の男性デュオ
●「硝子の少年」/Kinki Kids(1997年7月リリース)
(作詞:松本隆 作曲:山下達郎)
デビュー曲を含め、すべてがオリコン1位(オリコン調べ)。松本隆・山下達郎のタッグも話題に。
【松尾潔コメント】
少年期のほんの一時期にしか出せないイノセント感が山下達郎さんの曲と松本隆さんの詞で見事に表現されている。
山下達郎さんのこの作品をきっかけに、ジャニーズに楽曲提供をしたいと思う人が増えたと思います。
Kan Sanoが選んだ音楽史を変えたデビュー曲
☆力強い歌声で魅せる女性シンガーソングライター
●「I belive」/絢香(2006年2月リリース)
(作詞:絢香 作曲:西尾芳彦・絢香)
デビュー曲でドラマ主題歌に抜擢。女性デビュー曲最速で着うた®100万DL
【Kan Sanoコメント】
絢香さんはシンプルなコードから新しいメロディーを生み出す天才。
10代のデビューでここまで完成されているのは、宇多田ヒカルさん以来の衝撃でした。
寺岡呼人が選んだ音楽史を変えたデビュー曲
☆日本のロック創成期に活躍したバンドのデビュー曲
●「はっぴいえんど」/はっぴいえんど(1970年8月リリース)
(作詞:松本隆 作曲:細野晴臣)
細野晴臣・松本隆らは結成したバンド。ロックなサウンドと斬新な歌詞が衝撃を与えた。
【寺岡呼人コメント】
当時、ビートルズなどブリティッシュロックが人気だった頃、あえて日本語の歌詞でロックを追求したバンド。
解散後も細野晴臣さんや松本隆さんが活躍し続けたことも日本のロック界に大きな影響を与えたと思います。
寺岡呼人が選んだ音楽史を変えたデビュー曲
☆日本のパンクロック界に新たな主流を作った3ピースバンド
●「GROWING UP」/HiiSTANDARD(1995年11月リリース)
(作詞・作曲:HiiSTANDARD)
”矢沢永吉特集”出演の横山健らによるパンクバンド。ロックフェス「AIR JAM」の主催バンド。
【寺岡呼人コメント】
はっぴいえんどの登場から25年後、日本語歌詞主体の流れを打ち砕くかのように、英語歌詞ブームを起こした第一人者。
そして、バンドがレーベルを立ち上げたり、フェスを運営するようになった現在のバンド達のモデル的存在にもなったと思います。
松尾潔が選んだ音楽史を変えたデビュー曲
☆日本のブラックミュージックの先駆け 男性ユニット
●「ランナウェイ」/シャネルズ(1980年2月リリース)
(作詞:湯川れい子 作曲:井上忠夫)
【松尾潔コメント】
本番アメリカでは多かったブラックミュージックの基本的なつくりだが、当時R&Bが浸透していなかった日本に、この形で持ち込んだのは、かなり影響力があった。
※松尾さん曰く、この曲はブラックミュージックやR&Bベースというより、ドゥーワップをアメリカンポップに乗せたというような曲だったが、ちょっとした発明だったと思う、とのこと。
・ドゥーワップ:リードボーカルにリズミカルなコーラスを加えた合唱スタイル。
Kan Sanoが選んだ音楽史を変えたデビュー曲
☆90年代に流行したある音を世に知らしめたデビュー曲
●「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」/YEN TOWN BAND
(1996年7月リリース)
(作詞:SHUNJI IWAI,CHARA,TAKESHI KOBAYASHI 作曲:TAKESHI KOBAYASHI)
【Kan Sanoコメント】
TKサウンド全盛で打ち込みの音楽が多かった当時、生楽器主体のクリアなミックス。
また音数の少なさも、他の楽曲に比べると異色で逆に新しさすら感じさせた。
さらにインロトに使われているのは「サイン波」という音で、この音を90年代に流行らせたのが、この楽曲だったと思います。
※サイン波:単一の周波数で鳴り続ける信号音のような(シンセサイザーの)音。(テレビのカラー表示の際の信号のような音。)
寺岡呼人が選んだ音楽史を変えたデビュー曲
※こちらは、デビュー曲そのものというより、デビュー曲からその後の変化に注目。
●「Out of Blue」/岡村靖幸(デビュー曲/1986年12月リリース)
(作詞・作曲:岡村靖幸)
→注目は、4年後の芸術性を増した楽曲
●「家庭教師」/岡村靖幸(1990年リリース)
(作詞・作曲:岡村靖幸)
【寺岡呼人コメント】
どんどん歌詞が変態チックになり、その進化の過程をファンもリアルタイムに楽しむことができた。
この進化過程を見せつけ、独自の世界観を確立したこの楽曲は岡村靖幸にとっても、J-POPにとっても新しい局面を迎えるインパクトがあったのではないか。
以上の楽曲が紹介・解説されました。
個人的に衝撃を受けたデビュー曲
ここからは、番組とは関係なく、個人的に衝撃を受けた楽曲の紹介です。
☆60~70年代を感じさせるロックが心地よいロックユニット
●「ダミーロックとブルース」/GLIM SPANKY(2013年12月リリース)
(作詞:松尾レミ 作曲:GLIM SPANKY)
厳密には「デビュー曲」ではないかもしれないですが、初の流通版のミニアルバム収録の曲で、MVも制作された代表曲。60~70年代のロックとブルースを基調としながら、現代的なロックに昇華させている楽曲を多く発表。
ブルース、アシッドフォーク、サイケなど多くの音楽要素を自身なりのロックとしての要素として取り込んでいる。
番組で、音楽プロデュサーの方々による様々なデビュー曲の解説をみると、日本の音楽史には、このような楽曲の影響があったのだな、とあらためて勉強させられます。
【関連記事】
feel-free-to-come.hatenablog.jp